メタボリックから病気へ発展
メタボリックシンドロームと
生活習慣病はどのように関わっているのか。
それは「メタボリックドミノ」と呼ばれる
恐ろしい連鎖反応です。
ひとつ駒が倒れたことで、
次の駒を倒していくドミノ倒しのように、
症状が進んでいくので、こう呼ばれています。
静かに始まるメタボリックドミノ
最初の駒は、ストレスや食べ過ぎ飲み過ぎ
運動不足などの「生活習慣の乱れ」。
痛い、苦しいという自覚症状は皆無で、
病気の範疇でもないため、見過ごしがちです。
この状態を放っておくと、正常値を超えた肥満や
糖分をエネルギーに変えるインスリンの働きが低下する
「インスリン抵抗性」という症状が表れます。
たかが肥満、と侮るなかれ。
体が重くなると自然と動きたくなくなり、
筋肉が衰えるため基礎代謝が減り、
ますます増えていきます。
そして、ダイエットを試みても
筋肉が少ないため痩せにくく、
体が定着した体重に戻ろうとするため
痩せたとしても、リバウンドしやすくなります。
体重が正常範囲を超えて
「インスリン抵抗性」となると、
それ自体で動脈硬化引き起こすリスクも急増!
重要ポイント「インスリン抵抗性」
「インスリン抵抗性」という駒が倒れると、
高血糖、高血圧、高脂血症
という駒が次々倒れます。
食後、高くなった血糖値を下げる役割をしている
インスリンの働きが悪くなっているので、
当然、血糖値は下がりにくくなります。
すると正常な血糖値を保つため、
通常よりも多くのインスリンが分泌され
「高インスリン血症」という症状が表れます。
これも大きな駒のひとつ。
インスリンは元々神経や体を覚醒、
緊張させる交感神経を活発にする働きがあります。
過剰にインスリンが分泌される
「高インスリン血症」では交感神経が緊張しやすく、
血管を収縮させるため、血圧が上がってしまいます。
この状態が「メタボリックシンドローム」です。
自覚症状などはないため気づきにくく、
駒は自動的にバタバタ倒れていきます。
「インスリン抵抗性」「高インスリン血症」という
駒が倒れたまま放っておくと、次は糖尿病。
命に関わる重大な病気も
糖尿病になると、怖いのが合併症です。
免疫低下や神経障害をはじめ、
網膜症や大血管症、細小血管症
といわれる血管障害、腎症などを引き起こします。
こうして駒が倒れていくと、
心疾患や動脈硬化、脳血管障害、
失明、脳卒中、心不全……と総崩れになり、
命に関わる重病になる可能性がグっと高くなります。
特に血管が硬くなって血流が悪くなる
動脈硬化は様々な重病を引き起こします。
よく耳にする心筋梗塞や脳梗塞はもちろん、
元々血行が悪くなりがちな足の血管が動脈硬化になると、
壊疽の原因となり、切断という状態に…。
糖尿病を発症している場合、
神経障害も出ていることが多いため、
痛みを感じにくので動脈硬化の発見が遅れるという
ドミノがここにも存在しています。
最初は生活の乱れという小さな駒だったのが、
倒れていくに従い勢いが強くなり、
生命に関わる大きな駒も倒していきます。
一度、倒れはじめたら途中で止められないのが
「メタボリックドミノ」の怖いところ。
初期段階のうちに
駒を立てなおすことが何よりも重要です。
そのためには、太ってないから平気
など自己判断せず、最低、年に一回、
定期検診を受けることが対策の第一歩です。